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はじめに記念講演コメント1コメント2

はじめに

 2002年1月26・27日の両日、香川県香川町で開かれた全国フォーラムに参加してきました。フォーラムでの収穫と感想を記憶が薄れないうちに、私なりに書いておきたいと思います。今回は、レポーターなどのお役目がなかったので、気持ちにゆとりのある参加でした。(以下の報告は、あくまでも私のフィルターを通しての個人的なまとめと感想であることをお断りしておきます。)

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記念講演「食べものとアレルギー」

 まずは、フォーラムに参加する理由のひとつ、記念講演での勉強です。今回は、「食べものとアレルギー」と題する国立高知病院の小倉由紀子先生による講演でした。多くの臨床例をふまえたお話は、現代の文明病といわれる実情のガイダンスとしてはよかったと思います。一応知識としてはもっていても、専門医の立場からの解説で裏づけられたことも多々ありました。やや、新鮮味にかける部分もありましたがアレルギーの生じるしくみの点では、分かりやすい解説だったと思います。少しだけその内容を紹介させていただきますと、

 アレルギーとは、過剰な免疫反応のことで、アトピーとはout of place=逸脱した、アレルギーをおこしやすい体質をさすのだそうです。そして、慢性的にかゆい湿疹が繰り返して出現するアトピー性皮膚炎の広がりによって、知られるところとなったとのこと。高知県での調査によると、都市部も郡部も共通に保育園・幼稚園児の約25%まで広がっており、有病率も15%に達するそうです。アトピーの原因物質は、食物・ダニの糞・化学薬剤などさまざまあり、原因をつきとめて、それを取り除くことによって治る病気であるそうです。

 一方、食物アレルギーは、戦後の経済の高度成長の中での食生活の変化とともに増大したそうです。アレルギー反応というのは、人体の粘膜が農薬や環境の汚染や食品添加物(漂白剤・合成保存料・合成着色料など)によって損傷されたところに、人体に取りこまれたある種のタンパク質が引き起こすということです。ですから、人体の粘膜が損傷を受けないようにそのような物質を環境から取り除くことと同時に、過剰な免疫反応を引き起こす原因物質となるタンパク質の摂取は控えるという対策が必要だというわけです。では、そのようなタンパク質を含む食物はというと代表的なのが「卵80%」「牛乳50%」「大豆30%」「小麦20%」「米5%」というものが挙げられます。(数字は疾患のある人がアレルギーを示す割合だそうです。)

 食物・食品が作られる過程での穀物生産の薬剤散布、収穫後のポストハーベスト、また家畜への抗生物質の多用や経済効率重視の配合飼料の中身や遠方からの食物輸送の必要からくる発色剤・漂白剤・保存料・香料などの食品添加物の多用がこのような人体反応の根本にあるといえるようです。

 では今後、私たちはどうしたらよいかというと、第一に繰り返し同じものを食べているとアレルギーになりやすいので気をつけるということだそうです。また、便利さのみに流されて、ファストフードやコンビニの食品にどっぷりつかった食生活と暮らしは、よく考えて改善を急がねばならないようです。

などがポイントだそうです。

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個人レポート発表のコメント 田から引き揚げたアイガモのその後

 「心を育てる合鴨農法」地域の合鴨農家が地域の小学校の生徒・先生と共に、総合の学習として合鴨農法米作りに取り組んだ実践報告でした。子ども達も会場に来て発表に参加しました。

 この実践では、最後にダム池に放した合鴨がハンターに撃たれてしまうという結末をむかえたのですが、ここで議論が起こりました。

 1つは、合鴨は家畜だという認識が欠けているのでないのかという指摘です。そして、ダム池に放してしまったら生態系への影響も心配だという声もありました。ただ、子ども達も参加していたので、指導のあり方についての深い討論に踏み込むことは皆さんが控えたようです。この点での心配りは参加者の意識水準を示すものとして見事で感服しました。

 その後、何人かの参加者とこの問題で話し合いましたが、大半の方がダム池に放してしまうのは大きな問題だと考えているようでした。「なんとか合鴨を食べるところまでもっていけたらよかったのに」と考える人、「子ども達の気持ちや自主性を尊重しながら、食べたり飼ったり、もう少しいろいろな道を探って欲しかった」と考える人、「現在の合鴨水稲同時作では、合鴨は食べることになっているが古野さんが最初にこの農法に出会った富山の農家たちは合鴨を食べていなかったはず、いろいろな取り組み方があってもいいのではないか?でもダム池はまずい。」などなどです。

 「ハンターさん、鴨を撃たないで下さい」の立て札は、いのちを大切にする心を育てる教育実践としては、はたしてそれでよいのかと考えた参加者が多かったようです。結果的には、問題提起としては、とっても良いレポートになったといえると思います。

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個人レポート発表のコメント 魅力的なアイガモ「鴨鍋セット」

 今回考えさせられたことのもう一つは、合鴨肉の販売の問題です。合鴨水稲会では、かねてより合鴨肉を食べる食文化を広く育つことに合鴨農法普及の将来がかかっているという認識をもっています。田から揚げた後の合鴨の扱いに苦労するケースが多いからです。それは、合鴨料理の本の出版という行動などにも現れています。

 しかし、今大会の中で一つ、注目してよいことがあったと私は思っています。共通認識が形成されるほどには経験交流が十分になされなかったのですが、それは、「鴨鍋セット」の形での販売です。

 高知県の生産者のレポートでも、全国に2500セット発送とのことです。私の店でも今年、宮城県宮崎町の合鴨グループが町の商工会との提携で取り組んだ「鴨鍋セット」の斡旋・紹介をお客様にしましたが、大好評だったのです。

 セットの内容は、合鴨スライス肉、鴨モモ肉ミンチボール、スープ、白菜、春菊、長ネギ、お餅など多彩で、箱を開けたとき、まず目で楽しめるのです。味も十分に満足のいく美味しさで、年末に食べてみて一月になって、リピート注文をなさる方が圧倒的多数でした。高知の場合は、セットの内容では例えばお餅の代わりに蕎麦が入るなど若干の違いは当然あるのですが、野菜やスープの入ったセットでの提案という方法と内容がニーズにピッタリ合っているのだと思います。地域ごとのセット内容の魅力的な充実が、重かった鴨肉販売の扉を軽々と開きそうな予感を感じています。

 従来は、合鴨オーナー制度などで丸ごと冷凍処理された一羽分が送られてきたケースもあったのですが、自分で捌いて調理できる人が少ないため、動きが鈍かったのです。魅力あるセット提案は一気に都市部顧客層を広げると思います。

 関連で一言付け加えておきたいのは、私の隣に座っていた生産者は、鴨肉の処理は特に困っていないとのこと。戸惑っている生産者が多いのに不思議に思って質問してみると、近所の人達が何羽かずつ分けてもらいにくるので、何とかなってしまうとのことでした。

 地域での人間関係やお付き合いの賜物なのでしょう。地域の農家の人々が肉屋さんやスーパーで食肉を買うのと同じような感覚で、自分達で合鴨を調理して食べてくれれば、手間がかからずにさばけるわけです。地域の人達が舌鼓を打って楽しんでくれれば、こんなにいいことはないのですから。農家という素晴らしい消費者の存在の発見は、私にとって実に新鮮でした。

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